音楽

BBC3 のバロック特集で流れていたアダム・ヤジェンプスキ(Adam Jarzębski, c.1590 – c.1648)が気になり iTunes で Jarzębski: Canzoni é concerti を購入して聞く。

ヤジェンプスキはポーランドのヴァルカに生まれ、1612年にブランデンブルク選帝侯ヨーハン・ジギスムントの宮廷音楽家としてベルリンに移った後、1615年から一年イタリアに留学、後にポーランド王ジグムント3世、ついでヴワディスワフ4世の宮廷音楽家を務めたとのこと。重用され1635年にはウヤズドゥフ城(Ujazdów)の建設に携ったとされる。音楽と建築をともに手がけたバロック人だったのかもしれないが、それ以上は調べていない。

作品は凡庸というのが大方の評価のように思えるが…。

あとは

  • Röyksopp / The Inevitable End (2014)
  • Caroline Shaw / Partita for 8 Voices (2013)
  • Agnes Obel / Abentine (2013)

etc.

絵画

Twitter でチャールズ・レニー・マッキントッシュの水彩画を見かけた。建築や家具と別に絵画を残していたのは知らず、量塊の配置がいかにも近代の建築家の絵画という印象の一方で、鉱物的というべきか地質的というべきか、モチーフに興味をひかれた。

映像 1

数日から一週間に一エピソードくらいのペースで Netflix の Ozark を観ている。救いのない話が延々と続いてなぜ飽きずに観ているのか分からないが、このドラマの肝はジュリア・ガーナー演じるルース・ラングモアの眼差しという気がする。彼女だけが別のものを見ている。あるいは見ようとしている。

少し前、京都でのトークイベントに呼ばれて友人に会い、映画館には行かず Netflix ばかり観ているという話になった。思えば Ozark の話をするべきだった。その席で House of Cards を観ていたがケヴィン・スペイシーが追放された最後のシーズンを観る気にならない、と言ったら、それはロビン・ライトでは観れないということなのか、といわれて返答に窮した。

映像 2

Amazon Prime で JSports チャンネルを購読しツール・ド・フランスを久しぶりに観た。グレッグ・レモンとかミゲル・インデュラインの名が子ども時代の記憶としてかすかに残っているが、それ以外に記憶がある固有名詞は1990年代後半から2000年代半ばのヤン・ウルリッヒ、リシャール・ヴィランク、マルコ・パンターニ、エリック・ツァベル、ランス・アームストロングといった面々で、いまだに私的なヒーローはパンターニしかいない。ドーピングが騒動になった1998年は見ておらずランスの「全盛期」も記憶としては欠落している。

開始前のクリス・フルームの事故、その後のワウト・ヴァン・アールトの負傷、チボー・ピノのリタイアといった悲劇が記憶に残る。7月13日の第8ステージ、ジュリアン・アラフィリップとピノの追走が美しかった。第13ステージの個人タイムトライアルではアラフィリップが異様な強さを見せた。その次の山岳ステージではアラフィリップに譲られるようにしてピノが優勝した。結局ピノが一位でゴールを通過したステージはそれだけに終わった。総合優勝のサスペンスは悪天候による第19ステージの中断とともにほとんど消え、レースもそこで終わった気がして観るのを止めた。

誰のファンになれるだろうか、と思いながら観ていたがまだ新しい英雄は見つかっていない。圧倒的に強いクライマーが見たい。